Debut!(デビュー)2022

表紙作品選考レポート

Debut! 2022版 表紙作品応募テーマ 「夢に向かって!」

2022版は現役高校生だけでなく中学生世代まで対象を広げて公募しました。 応募くださったみなさん、どうもありがとうございました。

審査:今年も2人の方に審査員をお願いしました。

表紙作品選考

2021年11月の選考会の様子

  • イラストレーター・アートディレクター大塚 いちお さん

    イラストレーター・
    アートディレクター

    大塚 いちお さん

    今年は公募2年目ということで、昨年より点数もバリエーションも増えて面白い審査になりました。今回選びきれなかったなかでも面白いものがありました。こういうコンテストというのは続けていくなかで、前年の受賞作に似たものが多くなるなどカラーがつきがちなのですが、受賞作にとらわれずに自分の個性を発揮する作品がもっと出てくるといいですね。

  • 上越教育大学大学院 芸術・体育教育学系(美術)教授 五十嵐 史帆 さん

    上越教育大学大学院
    芸術・体育教育学系
    (美術)教授

    五十嵐 史帆 さん

    2回目ということもあり、表紙になることを想定して描いている方が多くみられました。「Debut!」の既存のカラフルなロゴを、イメージして色を合わせた作品も見られました。個性が光る作品が多く、甲乙つけがたい審査になりました。また、今年から応募可能になった中学生の作品も光っていました。

最優秀賞(表紙)

最優秀賞
伊倉 こころさん

伊倉 こころさん 
新潟県立
高田北城高等学校 3年

可能性ある学生が明るい未来を自分の力で切り開いていけるようにと思いを込めて描きました。飛行機が雲を貫いて道を切り開くように、目的地を探しながら色々な物を見て、触れて、冒険するようなワクワク感を表現しています。

【講評】

  • 大塚:色の強さ、大胆な構図、応募作品の中で真っ先に目を引く作品でした。わき上がる雲と飛行機雲が画面からあふれ出んばかりで、未来に進む気持ちがよく表現されています。下からのあおりの構図をうまく背景になじませていて、技術的にも高い、表紙にぴったりの作品です。
  • 五十嵐:真っ青な空の上に真っ白な一筋の飛行機雲。ここに自分の未来を重ね合わせて表現した点がいいです。表紙のデザインとして構図を工夫して描かれているだけでなく、原画としても、雲の陰影が細かく描かれていたり、空の色を鮮やかに表現していたり、目を引く作品でした。

優秀賞

優秀賞

松尾 歩さん 
上越教育大学附属中学校 3年

僕たち若者が、人生をより良く彩りあるものにしていけたらという思いで描きました。

【講評】

  • 大塚:構図が、おしゃれ、というと抽象的だけど洒脱でセンスがいい。中学生とは思えないので驚きました。おだやかな世界から広がる雲? 煙? ハート? 作者の持つ世界感なんでしょうね。すごくレベルの高い作品だと思います。
  • 五十嵐:将来や未来について、ほかの人とは違うイメージでとらえているところが印象的でした。細かく様々なものが描かれていて、全部やりたいことなのかなと想像がふくらみました。軽いタッチながら、絵の具やクレヨンの特性を生かした描き方が魅力的な作品です。

大塚いちお賞

大塚いちお賞

横田 光希さん 
つくば開成学園高等学校
上越学習センター 3年

人の顔の中に夢に向かって前を向く人々を描きました。全員が違う表情をしていて、それぞれが異なった夢を持っていることを表現しました。腕の中には、色々な形に指を曲げた色々なサイズの手を描きました。その腕には、夢は違えど向かう先は同じという意味を込めました。

【講評】

  • 大塚:ある種、今回一番ユニークな作品。将来のことというと、どうしても真面目に、内に秘めた思いというか湿度がある感じになりがちだけど、この人はわりとカラッといろんな人がいていろんな可能性があることを描いているのが面白い。ずっとこの感じで行ってほしいですね。

五十嵐史帆賞

五十嵐史帆賞

太田 玲香さん 
城西中学校 2年

これから社会で歩んで行くために靴を履いて準備しているイメージを描きました。新しい物事の始まりから連想して空は夜明け頃のきれいな朝焼けにしました。絵の左側の鉛筆やペンは今まで積み重ねてきた勉強の、右側のにんじんは小さい頃は苦手だったけど年を重ねて少しずつ克服したものの象徴として描きました。また、「Debut!」のロゴはカラフルでポップな印象を受けたので、それに合わせて主に明るい色を多く用い、華やかな配色にしました。見る人に将来への希望やワクワク感が伝わったらなと思います。

【講評】

  • 五十嵐:コンセプトやタイトルの入り方をイメージした上で、自分の世界を表現するために、様々な画材を使って何重にも描いたりしながら工夫して描いていることが伝わってくる作品でした。道の脇ににんじんやビンなどをたくさん描き込んでいて、様々な可能性が広がる未来をイメージさせます。明るい色彩もとてもいいです。

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